今さら聞けない、チャートの読み方、使い方 その13

前回まで一目均衡表の素晴らしい実力を解説してきましたが、今回もその続きです。前回まで雲、基準線、転換線を使った分析を行ってきました。今回はまだ使っていない、遅行スパンです。

遅行スパンとはその名の通り、値動きに後から付いてくる線です。中長期の移動平均線のようなものではなく、単純に値動きの時間軸を過去にずらして同じ線を引いたものです。

それだけの線ですが、この遅行スパンと値動きが交差するポイントには売買シグナルがあります。これも前回までのようにシンプルに言い切ってしまうと、「遅行スパンが値動きを下から上抜けると買いシグナル」「遅行スパンが値動きを上から下抜けると売りシグナル」です。そうです、これも移動平均線のゴールデンクロス、デッドクロスと全く同じです。

ただし、移動平均線では一定期間の値動きを平均化した線が描かれますが、遅行スパンは単に値動きを過去にずらしただけなので、若干精度は落ちます。そこで一目均衡表では、雲と値動きの関係から判断した売買判断を補強するために遅行スパンがあるという認識がちょうど良いと思います。

(つづく)





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